一章 出逢い

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次の日、俺はまた公園へ足をすすめた。 もしかしたら、逢えるかもしれない…そんな期待を抱いて。 彼女は………昨日と同じ場所にいた。 そして同じように月を見上げていた。 「かぐやさん!!」 思わず大きな声がでてしまった。 『…かぐや、でいいですよ。杜月さん。』 こちらを振り返り、ふわりと微笑んだ。 そして、固まってしまっていた俺に彼女が言葉を続けた。 『月の…月の魔魅かと思っていました。』 「え?」 やっと出た声で返す。 『昨日は、あまりに綺麗な月夜だったから月の使者に出逢ったのかと。』 「……。」 驚いた。 俺はむしろ彼女が幻かと思っていたから。 そうか…なんだか彼女が遠い存在ではなくなった気がした。
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