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「判んないよぉ」
私の目の前で唸ってた子がとうとう音を上げた。
そして恨みがましく私を見る。
私はどうしたの、というように首を傾げた。
亜莉ってさ。
その子は口を尖らせながら言葉を発する。
「絶対宿題写させてくれないよね」
私はその不平に、間違えだらけだから見せられたものじゃない、と答えてみせた。
うっそだぁ。意地悪ぅ。
もう少し不平を漏らすと、目の前の子はもう一度宿題に戻る。
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