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それは、俺がまだ小学生の頃の話です……
その日は、特にこれと言って特別なことはなく、ただ何となく過ごしていました。
俺はマッサージチェアに深々と座り、真っ直ぐ前を向いてボーーーっとしながら、
明日は何をしよう…
これからどうしようかなぁー…
と、考えながら、あさっての方向を向いてボーーーっとしていたんです……
どの位経ったでしょうか。
時間の感覚が無くなりかけて来た頃、俺の前を何かが通ったのです。
それは茶色の毛をした犬か猫のような動物でした。
大きさはパピヨン位で、すぐ俺の視界から消えました。
俺はマッサージチェアから降りて、その動物が進んでいった方向を見たのですが……
そこには何もいなかったのです。
その動物を見た時、俺はてっきり、家で飼ってる猫の色を見間違ったのだろうと思いました。
だから、俺はその方向から来た家の人に、
『猫か何かがそっちに歩いて行かなかった?』
と、聞いたのです。
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