彼方

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彼方

遠い、遠い、遠い。 気づいたらこんなとこまで来てしまった。 遠い、遠い、遠い。好きだったあの女の子も、仲が良かったアイツも、好きだった唐揚げの味も、屋上から見てた愛する風景も、思い出せなくなってきてる。 遠い、遠い、遠い。あんなに話したのに、声も忘れてる。 不思議と悲しくないんだ。 不思議と切なくないんだ。 はっきりとは思い出せないけど、美しいイメージがあるから。 ここで得たものもあるから。 ただ、時々懐かしくなるだけ。
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