序章

2/2
前へ
/31ページ
次へ
八月二十八日…状況は過去最悪… 仲間を多数失い、弾薬も後僅か…退路も断たれた… もう日が暮れる…奴等が巣穴から這い出る頃だ… 今は本部に無線が届き、救援が到着するのを信じて生存者を…そして自分自身の命を守らねば… 夜になった…奴等の刈りの時間だ…朝日が昇るまで生き延びて生存者と生き残った部下を連れて必ず生還するんだ。 バリケードもいつ破られるかも解らない… …外で奴らの叫び声が聞こえる…奴らはもうこの辺りにある食い物が俺達だけだと解ったらしい… …もしも…もしも俺達が食い殺されて全滅したとしてもこの音声記録が後から来た救助部隊に発見され、奴らの存在を上層部に伝え何らかの防衛手段をとってほしい… 以上…陸上自衛隊第一空挺隊所属大石護三等陸尉
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加