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ここは防衛省の一室、先の機動隊とSAT全滅の知らせを受け、陸上自衛隊幕僚に非常召集がかけられ、事件を秘密りに対処すべく空挺対、レンジャー部隊から精鋭が集められていた。
彼等は表向きは各部隊の隊員であるが、日本が何らかのテロ行為に遭った際国民に知らされる前に処理をする対テロ部隊である。
通称『幽霊部隊』と言われ、防衛省の中でも彼等の存在を知るのはごく一部…
作戦中に殉職しても訓練中の事故で片付けられるのだ
「西郷一佐、御呼びでありますか?」
一人の青年が幕僚幹部の前に現れた。
「すまんが君等幽霊の力が必要となった…」
初老の幕僚幹部は数枚の写真をテーブルに拡げた。
写真はハングル文字で書かれた文書や使用後のロケットランチャー等である。
「文書内容は現在建設中の原子力発電所の破壊任務らしい…外務省が北に不審船の件で問合せているが…白を切って今は一切連絡すらない…出来れば外交のカードとして生け捕りにしてほしい…」
幕僚幹部の指令を聞いた青年は、
「RPG7(ロケットランチャーの種類)にAK47持った連中の生け捕りは難しいですね…仮に生け捕り出来ても彼等は舌を噛み切り自決するでしょう…可能な限り生け捕りにしますが」
と答える。
「報道規制をかけてある…機動隊全滅の件もまだ知られていない…今のうちに早速出撃してくれたまえ…奴等は恐らくこの神子村だろう…警察庁の情報に寄れば昨日から連絡が全く無い駐在所がある…原子力発電所に最も近い村だ」
と地図を広げる。
「想定される状況に併せ可能な限りの重火器の使用を認める、一刻も早く事態を収集してくるたまえ大石三尉!」
「了解しました!対テロ部隊出撃致します」
大石は敬礼しながら力強く応えた
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