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加奈子 「というワケで今日から冬休み。」
甲斐 「俺はやっと明日に退院なんだがな。」
甲斐が入院している病院。
今日はお見舞いに来た。
ハル 「あ、カナちゃんも来てたんだ。」
加奈子 「あ。お邪魔でした?」
沙羅 「お。来たか~。」
ジュースを買いに病室から出てきたハルさん。
そして後ろから沙羅さん登場。
やはり二人っきりにはなれないらしい。
八雲 「よう。怪我の様子はどうだ?」
甲斐 「子連れで来やがって……。」
次に来たのは八雲と犬神コンビ。
ちなみに、嵐は正式に跡継ぎと認められた。
甲斐 「まったく……人騒がせなヤツだなお前らも。」
八雲 「悪いな。銀谷も謝りに来させるよ。」
甲斐 「別にいいさ。アンタらも……今は自分の時間を生きてんだから。」
そう……。
八雲達、アンデットの魂は霊界から追い出されたのだ。
自分の時間を生きて来ないヤツに入る資格は無い……と。
八雲 「なんだろうな……。憧れてた普通の人間になったワケだが……イマイチ変わらん。」
甲斐 「もう普通に年をとるんだろ?」
八雲 「ああ。」
加奈子 「果物むいたけど……食べる?」
八雲 「いらん。甘いのは菓子以外食わん。」
絶対に早死にするな。
甲斐 「少しくれ。あとは凪や嵐にやればいい。」
加奈子 「うん、分かった。で……ちょっと気になったんだけど……。」
甲斐 「何だ?」
加奈子 「このボコボコの林檎は……誰が?」
甲斐 「……ハルだ。料理は苦手なんだ……突っ込まないでやってくれ。」
加奈子 「……うん。」
可哀想な林檎は見なかった事にする。
八雲 「そういえば……依頼料は払ったのか?」
加奈子 「あ゛。」
すっかり忘れていた。
あの時は勢いだったから……。
甲斐 「いいよ。久しぶりにキレイな果物が食えたし。」
加奈子 「沙羅さんも料理苦手なのか……。」
それにしても皮むきもできないのは重症だな。
家庭状況にもよるけど……。
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