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昼過ぎに現れるネコは、少女との時間を過ごすと、夕方には帰っていく。
そんな毎日をすごしていた。
少女もネコの友達ができたおかげで、毎日が楽しく過ごせるようになっていた。
ところが、この日は違っていた。
「にゃおん♪」
ネコが窓辺にきても、少女はベッドに横になったままだった。
ネコはカリカリと窓枠を掻いた。
すると少女はゆっくりと目を窓の方にやった。
「にゃーん、にゃーん」
ネコは少女を呼ぶように、何度も鳴いた。
「ネコさん、ごめんね。なんだか私、今日は気分が悪くて・・・。お母さんを呼ぶわね」
少女は母親を呼び、ネコがきていることを伝えた。
母親はいつものように、ネコにご飯の器を差し出した。
「にゃん」
しかしネコはなかなか食べようとしなかった。
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