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「はぁ、はぁ、お母さん、苦しい・・・苦しいよぉ・・・」
「大丈夫よ、大丈夫よ。しっかりして」
母親は少女の手を握り締めた。
少女はその手をぎゅっと握り締めて呟いた。
「・・・ネコさん・・・」
「そうよ、ネコさんが来てくれるんだもの、頑張って!」
少女は母親の言葉に答えることなく、ただただ、ネコを呼び続けた。
その時、カリカリと窓枠を掻く音がした。
「・・・ネコさん?」
少女はゆっくりと首を横に向け、窓の方に目をやった。
「んにゃん♪」
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