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そして・・・部屋に戻ってきた母親の腕の中には、窓辺のネコがいたのだ。
「ほら、ネコさんよ」
少女は母親の腕からネコを渡された。
「ネコさん・・・暖かい・・・ふわふわしてる・・・ネコさん」
少女は嬉しそうにネコを抱き締めた。
「んにゃ~ん」
ネコもまた、嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らし、少女の顔を舐めた。
「・・・ありがとう、ネコさん」
何度も何度も繰り返しそう言いながら、少女はネコの体を撫でた。今まで触れることができなかったネコの体を、優しく優しく、気持ちを伝えるように撫でた。
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