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「お母さん・・・引き出し・・・」 少女は母親に机の引き出しを開けるよう指差した。 母親が引き出しを開けると、そこには一本のかわいい首輪があった。 「これ・・・」 「ネコさんに、いつかあげようと思って・・・作ったの」 母親は少女に首輪を渡した。 少女はその首輪を、ネコの首にそっとつけてやった。 小さな鈴がちりんと鳴る。 「不恰好でごめんね・・・。ネコさん、私たち、家族だからね・・・ずっとずっと、一緒だよ・・・」 「にゃーん♪」 ネコはとても嬉しそうに鳴いた。
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