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1999年7の月
空から恐怖の大王が舞い降りてアンゴルモアの大王を蘇らせ、その前後マルスが幸福の名の元に世界を支配するだろう。
……そんな予言が巷を騒がせているのは、世界中の人々が知る周知の事実だ。もしかしたら日本だけが騒いでいるなんていう悲しい現実があるかもしれないけれど。
上の予言はかの大預言者、ノストラダムス氏が書いたという話だ。まぁ、彼がいつ産まれどれほど予言しいくつ的中させてきたか知らないし知る気もない。俺にとってノストラダムスは、SF小説家みたいな扱いであって、彼の予言はとてもじゃないが現実のものとして捉えられない。
実際、テレビや周りで騒がしくしているが、本当に恐怖に怯えているのなんて、特撮ヒーロー物が実在すると信じる子供や怪しげな宗教団体くらいなものだろう。一般人で真に受ける人は居ないはずだ。
店は何事もなく運営しているしテレビだっていつも通り。バラエティーではお茶の間の俺達を笑わせてくれる。
結局そういうものなのだ、予言というものは。特番だって腐るほど放映してるし関連本なんか馬鹿売れしてる。けど今年の七月にそんなことが起きるとは思わない。誰だよアンゴルモア大王って。更にアンゴルモア大王? 恐怖の大王が直接地球を襲わないのか? それにマルスは敵なのか? というよりマルスが一番強いのか?
よくわからん。分かる気もないけど。
まぁとどのつまり──馬鹿馬鹿しいってわけさ。
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