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「どっちでもいいっての」
とは言うものの、本音を言えば女の子であってほしい。また男が増えてもあれだし。そもそもうちのクラスに来るのか?
「そうだぜ。だから余計にテンションあがってんだって。見ろ周りを」
そう彼に促され周りを見てみる。なるほど、確かに…ってわかんねーよテンションの違いなんか。
「まあ今のところ男説が有力らしい。というより確実かな、見たって奴いたし」
なんだ、と俺は肩を落とす。それを見た亮は愉快そうにケラケラと笑いだした。
俺は日野 戒貴(ヒノ カイキ)。
長崎県に住んでいる中学2年生。
で、隣の席に座っている阿呆の名前は澤野 亮(サワノ リョウ)。
小学校からの友人だ。
「どっちにしろ増えるんだ、嬉しいに越したことはない!」
少し大きな声で言ってやる。そうだ、別に男か女なんてこの場だったらどうでもいいことだ。
「あ、チャイム」
亮が呟いた通りHR開始を告げる予鈴がなっていた。
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