序章

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放課後。 俺は部活があるため亮とはお別れだ。 「また来週!」 「おう」 いつもの挨拶をし、着替えに入る。 ふと廊下を覗くと亮が仲村と話している。 何だろう? あ。 どうやら亮は仲村と一緒に帰るようで、2人歩き出した。 なぜあの2人が?と思いもしたがわざわざ追い掛けて聞くのも無粋だ。来週聞けばいい、そう納得し着替えを進めた。 就寝時間の11時。 別に時間は決まっているわけではない。 筋トレが長引けば遅くなるしぱっぱと終わればすぐ寝れる。 今日は後者だ。 体の動きが異様に良く、すぐ終わることが出来た。 ベッドに横になり、電気を消し、スリープモードに直行出来る状態。 だが今日は仲村のことで疑問に思ったことがあるので少し思考を巡らせるとする。 6月の半ばという中途半端極まりない時期に転入してきた仲村戒斗。 顔は整っていて、中々のイケメンだ。 今日1日、他のクラスメートの反応を見る限り、性格は良いようだ。 と、ここで本題だ。 彼は最初の挨拶の時、俺と目があった。 そのとき、奴は睨んできやがった。普通初対面の奴を睨むことはないだろう。それに亮の反応も気になる。 ……もうこれ以上考えることはないかな。 そろそろ寝て、来週学校でもっと詳しく知ろう。 というわけで考えるのを止め、スリープモードに入るのだった。
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