恐怖……

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目が覚めたのは、布団の中だった……   ここはドコだ……?   僕は、どうしたのだ……?   僕は体を起こし、まわりをみる……   薄暗いが、見えないことはない……   どうやら、気を失ったあと、どこかの小屋に運ばれたらしい……   「シロ……   ……いるかい?」   「なんだ?」   「うわぁ~!!」   まさか、布団の中から声がするなんて思わなかったから、驚いてしまった……   「それにしても、よく寝たな……」   僕の心の声が聞こえてているはずなのに、それをスルーするシロ……   「キサマが眠ってから、約九時間……   体力、魔力共に、かなり消耗していたのか……」   また、わけの分からない言葉が出てきた……   ……あれ?   僕は、またまわりをみる……   「あぁ、奴ならいないぞ?……   キサマを運んだあと、食料調達に行ったまま帰ってきてないな……」   「……大丈夫なの?」   「奴には、危険という言葉さえ近づかない……   たぶん、テンションが上がって、剣の修行でもはじめたんだろう……」   ………………………   「奴は一度修行をはじめると、倒れる寸前まで続けるから、帰りはかなり遅くなるだろうな……」   「……なんていうか……」   「ん?」   「凄く……   パワフルなひとだねぇ……」   「だな……」   僕は、心の底から、あの赤髪の侍女を、恐ろしいと思ったのだった……
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