事実……

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そこに、現れたのは……   一匹の……   黒猫だった……   ……………………   「僕は、こんなのを、気にしていたのか……」   かなり神経質になっているのだろう……   僕は山に目を向け、歩きだした……   「キサマから呼び出しておいて、その態度はなんだ?」   振り向いた……   しかし、そこに猫の姿はない……   「なぁ?…クロよ……」   前をみた……   すると、山への道をふさぐように、猫は立ちはだかる……   そして、僕をみている……   僕は、喋る猫に動揺しながらも、1つ気になる言葉を、口にだした……   「ク…ロ……?」   猫が不思議そうに、こちらをみている……   そして言った……   「キサマの名前だ……   自分の事の記憶まで消えているのか?   必要最低限の記憶は残し、能力をかえしたのに、それではたりなかったというのか……」   猫は勝手に話を進めていく……   しかし、わかったことがある……   この猫は、僕を知っている……   そして、僕の記憶がないのと関係がある……   僕はこの黒猫と、話してみようと思った……
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