⛄耐える冬⛄

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  麻衣はふと目を覚ました。 窓から差し込む日の光に、部屋は明るく照らされていた。   『…りょーちゃん…』   良牙はいなかった。             麻衣は良牙の携帯に電話をかける…出ない。 家にかける…出ない。 着信もない…   大きな不安が麻衣を襲う、麻衣は涙も出ないほど怯えていた。 どうしていいのかわからなくて、とにかく何度も何度も電話をかけた。   『…お客様のおかけになった電話番号は、電源が入っていないか電波が届かない状態でかかりません…』   震える手で何度も何度も…   『…お客様のおかけになった電話番号は、電源が入っていないか電波が届かない状態でかかりません…』   息が苦しくなる、もう何度かけたかわからない。   『…お客様のおかけになった電話番号は、電源が入っていないか電波が届かない状態でかかりません…』   麻衣が電話を諦めたのは、陽も暮れかけた頃だった。   「きっと急用が出来たんだ。今日も就活に出てるはずだし、バイトもあるし…」   麻衣は『大丈夫、大丈夫』っと自分を宥めた。
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