⛄灯る冬⛄

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  麻衣が近付くと同時に良牙は麻衣に向き直し、2人はハタと向き合った。   『麻衣ちゃん…俺の事友達としか思えない?』   麻衣にとって思いもよらない言葉だった。 固まる麻衣を見て良牙が続ける。   『俺を恋人として見れない?』   良牙は照れながらも、だけどハッキリ麻衣を見つめて言った。 麻衣はただただ恥ずかしくなって、言葉が出ない。   『麻衣ちゃんと恋人になりたい』   良牙の真っ直ぐな告白だった。 少しの沈黙の後、麻衣は深く頷き 『よろしくお願いします』   っと震えた声で答えた。   『本当?本当に?』   良牙は麻衣の真っ赤な顔を覗き込んで確かめる。   『うん…私も嬉しい🎵』   良牙は力いっぱいガッツポーズをして   『やったぁ‼』   っと子供のように喜んだ。             それから2人はよりそって、また1つ電車を乗り過ごし、触る程度のほんの小さなキスを何度も交わした。 2人の肩も、手も、唇も小さく震えていて、クスクス笑いがもれる。   駅のホーム 真冬の夜 2人のベンチには暖かい火が灯った。
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