1*にゃんこ

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?side# 降りしきる雪の中、愛しいあの人の研究所に向かう 研究所のすぐ隣にある小さな公園を通り過ぎようとしたとき、微かに鳴き声が聞こえた。 「…ネコ?」 『うにゃーっ!』 「ノラネコかな?」 『にゃあ』 「可愛い♪」 汚れてはいるが、本当は真っ白であろう子猫を撫でようと手を伸ばすと、ビクッと体を震わせて逃げようとする。 「なんで逃げんのー?」 『ウゥ~!!!』 「何もしないよ、猫ちゃん?」 『にゃあっ!』 なんで逃げんの…? 「もしかして、人間が怖いの?」 そう問いかけたって、もちろん返事は返ってこない。 「たぶん怖いんだろうな。 俺は何もしないから安心して?」 まだ体をビクビクと震わせている猫を抱き上げようともう一度、手を伸ばした。 『ぅにゃーあっっっ!』 ガリッという音がして、手の甲を引っ掻かれた。
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