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「やくそく、ね?」
「やくそくだよ」
拙い舌足らずな口調でつむがれる小さな、だけどとても大事な約束。
きっと叶うと、必ず、と幼い二人だけの特別な約束。
そこはどこまでも広大で、どこまでも高く透き通った蒼い空。深く澄みきった紺碧の海を望む小さな白い砂浜。
地元の人さえ知らない、二人の秘密の場所。
寂しいとき、悲しいとき、辛いとき、二人は一緒にここにきた。
そうすることで、不安な感情の全てが和らぐ気がしたから…。
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