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7月21日。今日も太陽の日差しは容赦なく降り注いでいる。
心地好い振動と、程よい冷気の中、目が覚めた。
普段ならば通学にしか使わない電車に長い時間揺られ、いつの間にか眠っていたらしい。
朝から三本も乗り継いだ電車は少しづつ減速している。
ボックス席から眺める風景は普段見慣れたコンクリートのそれとは違い、色濃い緑が目に鮮やかなのどかな町並みだ。
都会の喧騒に慣れた耳に微かに聞こえる潮騒が優しく響く。
正午を少し過ぎた車両には思いの他人が少ない。
年配の女性が孫らしき女の子と三人で少し離れた席にすわっているだけ。
不意に昨日の父の姿をおもいだす。
帰宅した父に、朝母に話した事を告げると、少しだけ黙りこんだけど『いってこい』と笑って背中を押してくれた。
その姿は今までと変わりなくとても力強いものだったが、ほんの少しだけ…遠く感じた気がした。
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