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廊下をしばらく歩いて曲がる。と同時に頭の上から降ってきた言葉。
「なるほどね。」
「ほえっ?」
明菜から見て隆と並ぶ時より少し目線が高いその男は、愛想笑いとも程遠い表情で明菜を見下ろしていた。
そのまま歩き出した男の腕を思わず掴む。
「あの…、どちらさま?」
ポケットから手を出しもせず、相変わらず冷たい目を向けて男が答える。
「大丈夫、その内また会うよ。その内ね。」
フンと鼻で笑い、掴まれた腕を自然にほどき、手を振りながら去っていった。
「じゃあね、仮面のアキナちゃん」
「なんだ?あの男…」
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