プロローグ

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「ストライク!バッターアウトッ!!」 ダメだ…… 今日もバットに当たらない。 この調子じゃあ、また皆に何か言われるんだろうなぁ…… 「お前っ!!」 案の定、意気消沈して帰ってきた俺は胸ぐらを掴まれた。 「テメェ、せっかく試合に出させてもらってんのにやる気あんのかよ!!」 またキャプテンに怒られた。ていうか俺同級生なのに…… 「ごめん……キャプテン………」 「あ~あ、先輩を代打で出すぐらいなら俺を出して欲しいっすよ~」 後輩も俺を否定する 「俺だって出たくて出た訳じゃないし……あっ」 思わず本音が口から出てしまった。 慌てて口を抑えたがすでに遅かった。 「お前ぇ!!もう一回言ってみろ!!」 再びキャプテンに胸ぐらを掴まれる。 「まぁまぁ、その辺にしておけ。それにしても白浜、せっかく試合に出してやったのにその態度は何だ?」 「すみません……監督………」 「もういい。お前は練習着に着替えて、試合が終わるまで外周でも走ってろ。」 「はい……」
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