記憶

3/7
前へ
/36ページ
次へ
それは何時もの様に公園で遊んでいた時の事。 休日と言う事もあり、今日は人が多かった。 『今日、人多いな、』 『うん…、』 嫌な予感がしてた。 それが何故なのか…。 分からないけど…。 『ねぇ、帰ろう、』 『ん?どうしたんだよ?急に、』 『ヤな予感する…、』 『大丈夫だって!』 そう言って彼はにっこり笑った。 そして、遊んでいるうちに、日が傾き始めた。 『あ、もうこんな時間。かえらないと…、』 私はそう言った。 『ちょっと、待ってくれ…。』 『ん?』 彼は私を止めた。 『俺、前から言おうと思ってた。 でも…どうしても言えなかった… 俺は…お前の事が―……!?』 その時… 彼が突然走り出した…。 『離月くん!?』 彼が走り出した方向を見ると、子供がボールを追って道路に出てしまっていた…。 まさか…!? 彼は子供を歩道に突き飛ばした。 でも… 『離月くん!!』 彼は、撥ねられた…。 その体は2~3m程飛ばされ、 時が、スローモーションのように感じられた…。 『いやぁぁぁああ!!』 そこから昔の記憶が…、全て消え去った。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加