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あの時と同じ、嫌な予感が、私を襲った。
これが、運命と言う物なら、変える事はできないのかな…
私は空を見上げる。
桜の葉を、夏の暖かい風が揺らした。
「どうしたの?顔色良くないよ?」
「嫌な予感がするの、あの時と同じ…。」
「あんた、軽い予知能力でもあるんじゃないの?」
「…そうかも、」
そんな話しをしていた時だった。
離月は走りだした。
「「「…!!」」」
『大丈夫だ、李杏!俺は死なねぇよ!』
え?
微かにそう聞こえた。
見てる物が…あの時の記憶と重なる…。
彼はまた、小さい子を助けようとしていたのだ。
「離月!そんな…二度も同じことあったら笑っちまうよ!ここの公園、事故多すぎやしねぇか!?どんだけ周り見てないのよ!!」
巳月はそういった。
滅茶苦茶である。
いや、巳月も必死だったんだと思う…。
私は走りだした。
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