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我が輩の名前は"ねこ"である。猫の形をしているから"ねこ"だそうだ。うちのご主人様はセンスがない。
物心ついた頃から、ご主人様のアパートに住んでいる。六畳一間のこの部屋からでた事はない。だが、外に出たいとは思わない。この部屋が落ち着くからだ。
我が輩はご主人様の膝の上が好きである。頭を撫でてくれるからだ。他には猫じゃらしで遊んでくれたるのも好きである。
ある日の事。ご主人様が落ち込んでいる。なんでも、好きな女性に振られたらしい。我が輩は頭をこすりつけて慰めた。
ねこが側にいてくれればそれでいいとご主人様は言ってくれた。
だが二日後にご主人様に好きな人ができた。
最近では、ひとみちゃんの話ばかり聞く。
我が輩も恋というのをしてみたい。ご主人様が言うには天にも昇るそうだ。我が輩には翼がないから恋をしたらきっと天とやらにいけるだろう。
またもご主人様が落ち込んでいる。ひとみちゃんに彼氏がいたらしい。
ご主人様には夢がある。沢山家族が欲しいと言っていた。我が輩に家族はいない。家族と言えるのはご主人様だけだ。
ご主人様はいつか大家族を作る為に貯金と合コンを頑張っている。
合コン行けばご主人様の夢は叶うのだろうか…
ご主人様は寂しがり屋だ。誰かそばにいないと泣き出しそうなくらい。そんな時はにゃあと言ってそばにいくと、ご主人様は微笑んでくれる。我が輩がずっとそばにいるのである。
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