眠れる塔の美形達

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ぎぎぎぎぃ 歪な音をたてて扉が開いた。 ほらきた。 「やあ、ホーちゃんは今日も元気に眠ってるかなー」 うわ、やつだ。 失礼。私としたことがつい死んだ魚のような目を向けてしまった。 「ふはー、相変わらず寒いし、ここ」 この無駄にキラキラオーラを振りまいたやかましい男はルトゥという。 なんとかという貴族の息子で、ホールドの幼なじみだ。 「にゃんこ達もよくがまんできるなー。えらいっ!」 真っ赤でゆるくウェーブのかかった髪がまぶしい。 そしてやっぱりやかましい。 よくもまあ1人でそんなにべらべらと話していられるものだ。
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