眠れる塔の美形達

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「うん、レイチェルは綺麗だからなあ。もちろん俺には及ばないけど」 おお、復活したのかルトゥ。 そのまますみっこにいれば静かでよかったのに。 「そのまま寝ていてくださってもよかったのに」 スナカゲとかぶった。たぶんテュラもそう思ってるにちがいない。 「ひどっ」 まあルトゥはほおっておくのがイチバンだ。やかましいから。  ちなみに、先程から名があがっているレイチェルと言うのがテュラの奥方である。 こうみえて妻帯者なのだ。 この寡黙すぎる男との馴れ初めが気になるだろうが、それは別のお話なのでやめておく。 忘れないでほしい。 話題にすらあがっていないがこの物語の主役は我が主人、ホールドである。たぶん。きっと。 「キス」 ぼそりとテュラが呟いた。 「してこいと言われた」 おお!こんなに長くしゃべるだなんて…! 明日雨やら槍が降ったりしたらそれは十中八九テュラのせいに違いない。 「「だれに」」 ルトゥとスナカゲの声がきれいにはもった。 「ホールデュアス」
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