眠れる塔の美形達

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ほほぅ、お前そんなのだったのか。初めてしったぞ、わたしは。 「いやいや、砂影。お前の心意気は立派だが、お前はあくまでもホーちゃんの従者だし?」 いつの間にか手に持ったカップを優雅に傾けつつルトゥが続ける。 どーでもよいが、どこから出した? 「まさか従者の口付けで呪いがとけた、なんぞといったらホーちゃんの立場がない」 ルトゥはしきりにうんうんとうなずいている。 「心の広い御方ですねぇ。さすがはルトゥ様。しかしそのルトゥ様を幼なじみに持つだけあってホールド様も寛容なお方ですから。」  いやいや、良いものを見させてもらった。友情とは良いものだ。 スナカゲの笑顔が黒かったり、バチバチと見えない何かがルトゥから放たれてるような気もするが。 それも気のせいだろう。うんうん。 「いや、俺がキスする」 いたのかテュラ。少しは喋ってほしい。 「レイチェルに怒られる」 テュラ涙目。奥方が怖いのはわかるがな、何も泣かなくともいいだろうに。 「ああ、テュラ泣かないでください。大丈夫ですよ。レイチェルにはキスしてきたと言えば良いんですから。ね?」
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