眠れる塔のなわばり争い

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「よし、こーなったら、ホーちゃん自身に選んでもらおう。」 ぽんと手を打ち、自信満々に言うルトゥ。 「…残念ながら見てのとおり眠っていらっしゃいますからねえ」 砂影が心底憐れむようにルトゥを見てため息をついた。 わたしには聞こえる。馬鹿か?という声が。 「それくらいいくら俺だってわかるぞ?」 じゃあどうするというのだろうか。 目覚を直感で感じるルトゥとはいえ、その時期が正確にわかるわけではないだろうに。 「お前もテュラもしらないだろーけどな?こうみえてホーちゃん、寝ててもイイんだ」 ルトゥがにぃと笑った。 砂影とテュラは不可解な顔をしている。 「何がです?」 「感度」 にやにやしながら言いきると、ごくごく自然にホールドの白く細い首筋へと手をのばした。 「ほら、ホーちゃんはココ弱いんだ」 ココ、といいながら指の背で首筋を撫でる。 …と。ぴくりとも動かなかったホールドが、身動ぎするではないか!
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