眠れる塔の美人(BL)

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いや、しっかりというのには語弊があろう。 呪いの対象が違ったからか、魔女がへっぽこだったからか、呪いは半分しか聞かなかったのである。 力ある王子のキスでしか目覚めないはずが年何回か目覚めるし。 関わるすべての人々はその姿のまま固まるはずが、若さを保ったまま動いている。 いいことだらけじゃなぁい?あたしの美貌が衰えることがないし。 サフィアいわくこうである。 いやはやいい加減にグダグダだ。 私としてはこのままグダグダまったりと過ごしていきたいものだが、そうもいかない。 だって、彼は仮にも主役なのだから。
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