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「テストどうだった?」
「え・・」
あたしと弘樹は
小,中の頃から同級生。
親しくなったのは
中学1年の時、
初めて同じクラスになって
席が隣になったこと。
テストの点数などで
競い合ったりふざけあったり・・
いつのまにか
仲良しになっていた。
中学2年のクラスがえで、
そのやりとりはとだえたが
中学3年のとき、
運命かただの偶然か塾が一緒になり、席も隣でまた志望校も一緒で・・。
今に至る。
だからあたしは変わらず
テストの点数を聞く弘樹が
すごく嬉しかった。
「なに~悪かったの?」
風が強い。
「・・悪かったさ。」
あたしはぼそっと言った。
「俺さ~数学でめちゃくちゃ馬鹿やったさ。ケアレスが30点くらいあって。まあでも130いったからいいけど。」
「じゃあもっとよかったんじゃん。」
「そ、ちょっと悔しいんだよね。」
ケアレスは永戸の十八番だ。
中学のころからわめいてる。
変わってないんだ・・。
あたしの胸が
きゅんと鳴った。
こんなに近い弘樹の背中。
強い風と一緒にほのかに香るシャンプーのにおい。
心臓の音が
だんだん大きくなって
今にも飛び出しそう。
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