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…僕等は全てを失った…
この場所は精神や怨念だけが渦巻き、もう物理的な瞬間は薔薇薔薇に破壊され…
やがてくる絶望のジャズで…
この血まみれの足が磨り減るまで踊らされ続けるんだ…
ヨッチ…僕はまだ君の事が忘れられそうにもないよ…ヨッチ…
君が摘み取ってくれた僕の黒い部分は心臓の中でまた小さな命を膨らませて、もうこの通り元通りだよ
…それでね…僕ずっと独りぼっちで君を待っているんだ…
ずっとこの場所で…少し髪が伸びたでしょ?
…早く見つけて欲しいな…もうかくれんぼはおしまいにしようよ
…ねぇヨッチ…ヨッチ…ヨッチ…ヨッチ…ヨッチってば!
……緑鉄色の寂しげな空、ずっと沈んだままの太陽が照らすのは力で支配された生命のいない場所
…concreteの山脈と化した荒廃の大型ショッピングモールの日曜日はもう掻き回す事を忘れ、その天井から漏れる黒い廃棄oilの苦味走る冷たい匂いが生命の存在を誤解させている……
少年は二階にあるオモチャ売り場の片隅で新鮮なソーセージや温いsodaを口にし、ただひたすらブランティラの入り口が解放されるのを待っていた…誰のベッドにも入れないのに笑顔を絶やさない子猫の顔をしたゴービーズ社製のゴム人形に語りかけながら…ずっと…ずっと…
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