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「くそっ!」
友安は悔しげに拳でドアを叩いた。それでも河野は何が何だか分からなかった。
「タイヤがやられてる!これじゃそのうちダメになる!」
「何とかならないのかよ?」
原因はタイヤだった。掠めた一発の銃弾が傷を作っていたようだ。
「まあ、あの銃撃じゃ当たり前か」
「感傷に浸ってないで下野に電話してくれ」
友安は河野の手元の携帯電話を指差す。
「え?何で?」
「予備のタイヤなら一本積んであるけど、タイヤは野辺のセダンに積んであるんだ」
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