ＫＩＬＬ４-枯渇する命-

新たな“部外者”

「！」

友安は急いで格納庫の裏へ回って姿を隠した。ドカドカとブーツの重なった足音が近くを通り過ぎ、基地の方向へと向かって行った。

もはや彼らにルールや、国際法や軍法といったものは無いだろう。
高橋らがいる棟への入口のドアは鍵をしてバリケードがなされているが、爆薬を使えば紙クズへ変わる。
友安はヘリを見遣る。
ヘリにはパイロットが残っている。うち一人が歩哨に回っていた。それだけ確認した友安は走り出していた。