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千夏は、キーホルダーを受け取り、頭を軽く下げた。
「どうもありがとう。」
「別に、手作りに見えたから、大切な物かと思っただけ。」
「何かあったなら、僕相談乗るよ。
さっき泣いてたでしょ?」
少し経ってから、去り際にこう言い残して准吾は後ろを向き歩き始めた。
「‥‥‥、ありがとう!
武藤君!!」
少し大きめな声で、去って行く准吾に再び礼をする千夏。
准吾は、ピタリと止まって、頭だけ振り向き、ニコッと笑って頷いた。
そしてまた歩き始めた。
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