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「そう…だったかな…」
「無駄ですよ、先生。惚けたって。」
「………」
私は何も言わなかった。
「書けないのは仕方がないです。誰にでもそんな時期はあります。でも、逃げるのは良くないです。」
私は、何も言えなかった。
「今日で三度目です。今日は帰りませんよ。早く帰って来て下さい。一度、練り直しましょう。」
「…わかった。」
かろうじて出た声だった。
「一時間だけ、待っててくれ…。」
私は電話を切り、そのまま携帯電話の電源を切った。
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