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本に囲まれていれば、いつの間にか自然と知的な気分を満喫することができる。
「ねぇ、俊一、家にある書斎の方がずっと広いよ」
俊一のワイシャツの裾を引っ張りながら、由美がストレートな感想を言ってきた。
伶次父さん、改めてあの屋敷のどの辺が小規模なのか教えてください。
「おーい二人とも、何ボーッとしてるの?」
少し離れたとこから美咲に呼ばれ、ふっと我に返りました。
由美を腕に繋げたまま俊一は美咲の傍へと近づく。
「美咲はどんな本が読みたいの?」
ようやく歩きづらい事を理解したのか知らないが、由美が腕から離れて聞いてみた。
あーあ、由美の胸元にある小さなやわらかい膨らみが離れて……………って、俺は変態かよ!
「そーだね、特に考えてないんだよ。俊一くん、オススメの小説とかある?」
「俺?、そうだな……ワガママな団長と、宇宙人、未来人、超能力者が登場する小説とか?」
つい最近立ち読みで読んだ小説が、脳内を過ったから言ってみる。
でも、美咲はそういうジャンルの小説とか読むタイプじゃなさそうだな。
興味以前に存在すら知らないかもしれないぜ。
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