3.親友と憩いと本心

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「あれ?美咲帰っちゃうの?」 ごそごそとスプーンをスカートのポケットにしまいながら、由美が美咲を呼び止める。 今どきのお嬢様は、ポケットにスプーンを忍ばせているのが普通なのか? んなワケ無いよな。 「これ以上ボクがデートの邪魔してちゃ悪いしね」 美咲は遠慮がちに言ってるが、俊一からしてみれば美咲がいてくれてもノープロブレムである。 むしろ由美が暴走した時の対処法を使ってもらえるから、一緒に来てくれると助かるんだが……。 「もし美咲が暇なら、三人でどこか遊びに行かないか?」 「…………」 俊一の意見に由美は不満らしいが、親友とも言える美咲の前で怒るに怒れないようだ。 ちょっと強めに、俊一の腕にしがみつくのが精一杯の反抗だろう。 「ん~確かに暇だけど、ボクがいたらデートの邪魔じゃない?」 やはり美咲も由美の気持ちを察しているのか、消極的な返事だった。
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