3.親友と憩いと本心

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ショッピングモールから場所は変わり、俊一達御一行は天竺………じゃなくて、とある小さな喫茶店にやってきました。 「ここ、前に俺がバイトしてたんだ」 「そうなの?興味あるかも……」 元バイト先に客として来るのは、変な気分だったが気にすることではないだろう。 久しぶりに来るけど、マスターとか元気にしてるかな? ガチャ… ちょっとした期待と共に、俊一は由美や美咲を引きつれて店の中に入った。 「へ~、なかなか良い雰囲気の店ね」 「お嬢様のお気に召しましたか?」 レンガ作りのレトロな喫茶店は、完全にマスターの趣味だ。 壁や天井に合わせて、テーブルや椅子も落ち着いた感じの茶色系統の色で統一されている。 店内は静かにクラシックのBGMが流れ、客の数も少なくて休むには丁度よい。 「いらっしゃい…おや?俊一くんか、久しぶりだね」 カウンターでカップを磨いていた男性が、ふと振り返って微笑んで迎えてくれた。
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