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「久しぶりですマスター。元気にしてましたか?」
この店を経営している通称マスターは、当然だが俊一よりも目上の男性である。
口元に髭を蓄えた温厚な彼は、まるで紳士とも言える雰囲気を纏っている。
「まぁ僕も亜季も相変わらずだよ……ふふ、どうやら俊一くんには彼女ができたのかな?」
俊一の後ろにいる由美と美咲を見たマスターは、からかうようにクスリと笑った。
「私は彼女じゃなくて愛人だけどね」
「もしかして…ボクも彼女に見られてるのかな?」
「うん。美咲はとにかく、由美…頼むから自重してくれ」
カウンターの席に三人が座ると、マスターがミルクティーをサービスしてくれた。
「女の子達はオアシスに来るのは初めてだよね。
これは僕からのプレゼントだよ」
俊一の時もそうだったが、マスターは初めて来た客には決まってミルクティーを無料でサービスするのだ。
あ、ちなみにオアシスってのは店の名前ね。
さらについでに言うと、マスターの入れるミルクティーは格別においしい。
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