2.有能執事と買い物とデート

54/57
39085人が本棚に入れています
本棚に追加
/522ページ
「変な大人買いはやめてくれ、一緒にいるこっちが恥ずかしくなる」 「金銭面の問題は無いわよ?」 自分のブラックカードを持ってることを俊一に認識させるように見せる由美。 お嬢様、お金でなんでも解決できると思ったら多分大間違いですよ。 「欲しい服だけを選べばいいだろって言いたいんだよ。わかったか?」 「う~ん、確かに一理あるわよね。デートショッピングなんだからイチャイチャしながら楽しく服を選ぶのが醍醐味であり……」 テンションは下がってきたようだが、今度はなにやら冷静に考えだしてしまった。 そもそもこれはデートなのか? それ以前に、イチャイチャなんかしないぞ。 「なぁ由美……」 「俊一!私はどんな服が似合うと思う?」 本日二度目、由美お嬢様に話を遮られました。 って、今度は服か……。 「自分の好みに合わせればいいんじゃねぇか?」 由美の好みが分からなかったし、服に無頓着な俊一に任せたらどうなるか想像がつかない。 とりあえずお茶を濁すような言い訳で乗り切るかな……。
/522ページ

最初のコメントを投稿しよう!