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男「あなた有紀さんに私からのメッセージを見せてもらいましたか?」
拓也「メッセージ?ちょっと待っててくれ」
拓也は有紀から男の
手紙を受け取ると、黙って読んだ。
拓也「・・・・・・・・・・・・読んだ。言う通りにするから優太に手を出さないでくれ・・」
男「素直で結構。では最初の指令です・・・。窓から下を覗いて下さい」
拓也は言われた通りに
下を覗いた。
男「黒いバンがハザード出して止まってますね」
確かに男の言う通り
下の道路には見慣れない
黒いバンが止まっていた
拓也「あぁ見える」
男「ここからは最後まで一気に説明しますので行動は電話をきってから始めて下さい」
拓也「わかった」
男「まず二人で下まで降りて行き、バンの後部座席に乗り込んで下さい。
次に水の入ったグラスが車内に二杯用意してありますので一杯づつ飲んで下さい。これで準備完了です。いいですか?少しでも変な真似したら・・・・・・ガチャ」
拓也「もしもし?もしもし??もしもーし?」
有紀「優太は?」
拓也「無事だと思う・」
有紀「思うってどうゆう事よ!!!!」
拓也「しかたないだろ!声聞いた訳じゃないんだから!!!!」
有紀は泣きながら拓也の膝をたたいた。
拓也「とにかく今は指示通り動かなきゃダメだ」
うろたえる有紀に拓也は言い聞かせた。
有紀「わかった・・・」
拓也は有紀を抱きしめ
耳元で「絶対助かる」と
囁いた。
今の拓也にはそうして
やるくらいしか出来なかった。
二人は早速階段を駆け
降りバンに乗り込んだ。
運転手は乗ってなく、ワイパーだけが動きっぱなしになっていた。
目の前には指示通り
二杯のグラスが置かれて
いた。
有紀「毒じゃない?」
拓也「わからない・・でもどっちにしろ優太を救うには言われた通りにしないと」
有紀も拓也の言葉に納得した様子だった。
覚悟を決めた二人は一気に流し込んだ・・・。
すると二人の視界は
あっという間に狭くなり
スグに真っ暗になってしまった・・・・・。
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