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・・・・有紀・・・有紀・・・・しっかりしろ・・・有紀・・・・・
有紀には遠くの方で自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。真っ暗な世界・・・
みじんの光も差し込まない『孤独』の世界・・・
あたし・・・死んだのかなぁ・・・・・・・。
「ママ助けて!!!」
有紀「優太ぁぁぁ!!」
有紀は目を覚ました。
拓也「おい大丈夫か?心配したんだぞぉ!!どこも怪我してないか??」
有紀は辺りを見回すと
拓也に聞いた。
有紀「ここどこ?」
拓也「わからない・・」
そこは見るからに気味の悪い部屋だった・・・。
明かりは今にも切れそうな豆電球が一つ吊されているだけで互いの顔を確認しあうのがやっとだった。
しばらく使っていなかった為か動くたびにホコリが舞い散りスグに喉が苦しくもなってきた。
男「おはようございますお二人様!!!」
いきなり部屋に男の声が響いた。
よく見ると部屋の角にスピーカーが置かれていて男の声はそこから鳴っていた。
拓也「ここはどこだ!!俺たちをどうする気だ」
男「まぁ落ち着いて下さいよ。まず忠告しておきますが手紙の通り指示に従わなかったら息子さんは即殺害させていただきますので心して行動して下さいよ」
拓也「・・わかったよ」
男「ではゲームを始める前にチョット観てもらいたい物がありますので、テーブルの上にあるビデオデッキの再生ボタンを押して下さい。」
よく見ると確かにテーブルの上にはホコリを被ったビデオデッキと小さなテレビが置かれていた。
拓也は震える手でスグに操作して映像を流した。
映し出されたのは・・・
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