超自爆スイッチ

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俺は多分死ぬだろう。 物語の冒頭から絶望的な状況だ。 まさかテレビでよくでてくる犯罪組織に捕まるなんて思ってなかった。 無差別かよ。 「はぁ~」 思わずため息が漏れちまう。 この時の俺は想像すらつかなかった。 こんな絶対絶命な状況をひっくり返せる化け物がいるってことを……。 どうやらしばらく眠ってたようだ。 夜中なのかさっきまで騒がしかったが今は大分静かになっている。 しかしここ一週間の記憶ではこんなに静かになったことはなかった。 まさか俺、人体実験されるのか。 「なんだ、まだ人がいるじゃない」 この時俺は天使をみた。 流れるようなしなやかな髪と紛れもない美少女の顔。 ただ木刀を肩に担いでいた。 「ここの組織から逃げられるわよ。だって組織の人間全員を気絶させたから」 「き、気絶?」 「そ。あたしを捕まえたから罰を与えてやったの」 軽やかな足取りでどこかへ向かう少女。 とりあえずついていく。 俺の記憶が正しいならここは実験室だ。 そして彼女は躊躇なく実験室に入った。
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