組織の思惑

5/9
前へ
/49ページ
次へ
雫の強さをみる限りならず者なんかに負けるハズはない。 しかしこの報酬はおかしすぎるのだ。 まるで根回しされた罠のように。 「ご主人様、あれじゃないですか?」 そこには数人の男の集団がいた。 クロは高く飛び上がると村人を脅しているならず者と対峙した。 ならず者が剣を抜くと同時にクロも剣を抜いた。 雫もクロのそばにいて木刀を構えている。 木刀好きだな。 そのすぐ後に雫は木刀をすごい速度で振った。 数人の男が倒れ、残ったのは三人だった。 あの三人かなり強いな。 一人が俺の方に向かってきたので俺は馬から下りた。 俺は相手に砂をかけて一目散に逃げだした。勝てねーもん。 すると俺の前に美紅がたった。 「待て。美紅じゃ危ない」 「心配してくれるなんて幸せです」 「は?違う。危ないしメイド減るし」 「任せてください。勝ちますから」 そう言って美紅は俺の制止を聞かずに腰の剣を抜いた。 美紅はギラリと光る短剣を斜めに構えた。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加