超自爆スイッチ

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「こんなところにガキがいやがるぞ」 男の声が聞こえる。 恐らく研究員だろう。 恐る恐る覗いて見ると木刀を振り回す少女の姿があった。 「うりゃ~」 華麗な剣…いや、木刀さばきで研究員をバッタバッタとなぎ倒していた。 全員を倒し終わったあたりで平然を装いつつ話しかけてみる。 「すごく強いね。龍戦士族みたいだ」 龍戦士族というのがある(いる)のは知ってるが見たことはない。 「うふふ。龍戦士族知らないくせによく言うわ」 見抜かれるとは思っていたがこうも早く見抜かれるとは思わなかった。 「ははは。あなたは随分と頭が良さそうだ」 「そういうあなたは頭が悪そうね」 「まさか」 心底意外そうな表情を作る。 「せっかく退路を用意したのに逃げないなんて」 「こうみえても俺はおしゃべりで愛想もいいほうでね」 「おしゃべりしたいからこんなところまで来たんだ」 「ああ。変か?」 「変すぎる。もしかして私に一目惚れとか?」 いくらかの会話で俺は思った。 楽しいし気が合いそうな感じがする。 だから俺は敢えて地雷を踏むようなことを言う。 まさかその一言が地雷どころか核爆弾だとは全く思っていなかった。
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