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「…んっ…京一郎…っ」
「…っ…まだだ…」
「…やっ…も…壊れる…っ」
着物は乱れ、ただ喘ぐ声だけが淫らに響く。
「あっ、やだ…っ京一郎…っ」
俺は散々京一郎に扱かれ、意識が朦朧としていた。
それでも京一郎は止めようとはせず、俺を貪り続けた。
「あ、……っん、ん……っ」
京一郎から貫かれるたびに、ぐちゅ…ぬちゅ…と卑猥な音が鳴る。
そして何度も奥まで突き入れられ、快楽に溺れる…。
「…京…いち…ろ…ぁんッ」
「…遥…遥…はるか…っ」
何度も名前を呼ばれて、キスされて……。
俺は京一郎の身体に爪痕を残すぐらい、強く抱いた。
(…許されなくてもいい…)
罪の行為だとしても。
ただ京一郎がいてくれるなら…。
「んっ、ぁ…、だめ…イク…っ」
「……俺だけ…感じてろ…」
京一郎に耳元で囁かれ、最奥を突かれた俺は、どうする事も出来ないくらいに溺れていた。
「…呆れ…ないで…」
頭の中が白濁していて、何を口走っているのか自分でも判らない。
でも、これだけは京一郎に伝えたかった。
「…離さ…ないで…俺を…独りに…しないで……」
(京一郎の為なら、何でもする…だから……)
───どうか呆れないで……。
それが俺の本音──…。
「…………っ」
「ぁ、あっ……ん────っ」
俺の中で京一郎のが注ぎ込まれたのと同時に、俺も自身から白濁を弾けさせた。
格子から覗く満月の夜に咲く花───。
“狂い咲き”の──『桜花』…。
─END─
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