追試(1)親への愛

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「試験があるっていうからここに来たのに」     恭一は、周りへの配慮か声をひそめながらも、語気を強めた。     「なんであなたの帽子選びをしなくちゃいけないんですか!?」     「教えて欲しいか?」     宇佐美が急に真顔になる。     「え? あ、…はい」     その表情に何かを感じとり、恭一の顔が緊張でこわばる。  
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