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ひとしきり話し終えて、軽く息を吐くアタシに、次は慧が、ゆっくり話し出した。
アタシは、自分の勘が正しかったと、自分を褒めた。
まるで、自分の事の様に考え、慧が的確なアドバイスをしてくれる。
アタシは、この人が好きだな…と改めて、思う。
あんまり、月明かりに照らし出された、慧が綺麗で、慧の話しは、ぼんやり聞いた。
アタシは、何度も書いては、捨てた自分の携番とメールアドレスを、また書いて、大事なラブレターの様に、握り締め、慧に渡した。
『これ、アタシのメアド。✉して…?また、話し聞いてほしいし、携番とメアド、良かったら教えて…?』
恥ずかしさに耐え、やっとの、想いで、アタシは、言った。
…アタシの下心が、慧に見付かりません様に…
サラッと、言えたかな…
アタシは、バクバクする心臓の音が、静まり返る夜の空気を、揺らすんじゃないか…と気が気ではなかった。
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